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建築に携わる者なら必ず必要となる建築基準法、難しくて長い文章を見ていると結局何を意味しているのか解らずに諦めていたり、理解しているはずが実は大きな誤解をしていることがあります。ここでは、建築基準法、品確法で誤解されやすい部分を簡単に解説をします。

建築基準法第一条(目的)
この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。

建築基準法は最低の基準なのです。しかし現状は、いかにクリアーさせようかという想いから最高の基準と誤解しています。そしてこの最低の基準すら守られていないことがあります。

建築基準法第六条の三(建築物の建築に関する確認の特例)
型式認定建築物、小規模な建築物(特殊建築物で延べ床面積100u以下、木造で延べ床面積500u以下、木造以外では平屋で延べ床面積が200u以下)等で建築士が設計したものは建築基準法単体規定の一部を審査対象から除外する
(長い条文なので解りやすくまとめました)

この条文は非常に重要です。確認申請の審査においてかなり重要な条文が審査対象から除外されていて、設計者が設計の段階でチェックしていることを前提にしています。
言いかえれば設計者の責任となっています。
ここで一番大きな誤解は確認申請がOK=建築基準法適合と思っているところです。
平成12年4月施行の住宅の品質確保の促進等に関わる法律(品確法)では建築基準法に適合した住宅を対象にしています。各社様々な瑕疵保証制度を利用したりしていますが、上記のように気が付かない内に建築基準法に適合していない誤解があれば瑕疵が発生しても保証を受けることが出来ないことがあります。
確認申請がOK=建築基準法適合は大きな落とし穴となりますのでご注意下さい!

建築基準法第20条(構造耐力)
この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。

1. 建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合すること。
2. 次に掲げる建築物にあっては、前号に定めるもののほか、政令で定める基準に従った構造計算によって確かめられる安全性を有すること。
イ. 第6条第1項第2号又は第3号に掲げる建築物
2号:木造建物→3階建て、延面積500u超、高さ13m超若しくは軒高9m超
木造以外→2階建て以上、延面積200u超
ロ. 省略

 建築基準法第20条(構造耐力)では、建築物の構造計算について明記されています。ここでは、全ての建築物は構造の安全性を確かめなければいけないこととなっています。そこで誤解されやすいのはイ部分です。
 木造建物→3階建て、延面積500u超、高さ13m超若しくは軒高9m超
 木造以外→2階建て以上、延面積200u超
これらの建築物は確認申請時構造計算書の提出を求められています。しかしこれに当てはまらない小規模の建築物は構造計算の提出を求められないため構造計算の必要がないと誤解されているのです。
 「この建物は木造2階建てで構造計算の必要はないし、確認申請がOKなのだから建築基準法に適合している」と良く言われます。しかしそうでしょうか?
 木造住宅で例えれば、筋違の大きさ、本数、位置は地震や風圧、バランスを考慮し配置しなければいけません。梁や柱の寸法は建物の荷重(固定荷重、積載荷重、積雪荷重など)を算出し材種、寸法を決めなければいけません。しかし現状は勘や経験値で決めていませんか
 決して勘や経験が悪いと言っているのではありません。しかし建築基準法、同施行令、告示などには計算の根拠が明記されています。これに従い計算を行う必要があります。そこに勘や経験が加われば更に良いものが出きると思います。
 この建築基準法20条(構造耐力)において構造計算書の提出を求めていない部分は前回解説した確認申請における審査対象除外部分です。行政では構造のチェックはしません。設計者が自分の責任で構造のチェックをする義務があります。地震の被害を少なくするためにも小規模な建物でも構造のチェックは必ず行ってください。

建築基準法施行令第38条(基礎)
建築物の基礎は、建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならない。
以下省略

 建物の基礎より上部をいくら丈夫に設計しても足元の基礎と地盤がしっかりしていなければ意味がなくなります。
 基礎を設計するとき建物の荷重を算出し、地盤調査結果からでる地盤の長期許容応力度(簡単に言えば地盤の強さ)に対して沈下しないか確認します。やはり構造計算が必要なのです。
 この部分での誤解はたくさんあるようです。先ずは「基礎の構造計算自体なぜ必要なのか」と良く聞かれます。固い地盤に固い鉄筋コンクリートの基礎をつくるのに何の計算が必要なのかと・・・言っているイメージはわかります。しかしすべての地盤が岩盤のように固くはありませんし鉄筋コンクリートの基礎も荷重がかかれば変形するし壊れもします。極端な例えですが、座布団の上にプラスチックの下敷きを置いてこれをべた基礎のベースと考えてください。その四隅に柱があるように指で押します。これが柱にかかる建物の重量です。すると下敷き(ベース)は上側に反ります。これがベースにかかる力(負担する荷重)です。同じ力で四隅を押した場合、下敷き(ベース)が小さければ反りは小さくなります。下敷き(ベース)が大きければ反りは大きくなります。これと同じように立上り(地中梁)にも下側から力(荷重)がかかります。ベースと同様に柱の間隔が大きければ立上り(地中梁)は大きく反ります。この様に基礎には建物の荷重が影響します。そしてべた基礎の場合、ベースの大きさによって配筋は違ってきますし立上り(地中梁)は柱の間隔によって配筋が変わります。(布基礎立上りも同様)図参照
 よって基礎も構造計算が必要で計算により基礎のサイズや配筋など決めなければいけません。
べた基礎ベース 変形イメージ 基礎立上り 変形イメージ

平成12年建設省告示第1347号
(建築物の基礎の構造方法及び構造計算の基準を定める件)
前段省略
第1 建築基準法施行令第38条第3項に規定する建築物の基礎構造は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、地盤の長期に生ずる力に対する許容応力度が・・・
20kN/u未満…基礎ぐいを用いた構造
20kN/u以上30kN/u未満…べた基礎または基礎ぐいを用いた構造
30kN/u以上 …布基礎またはべた基礎または基礎ぐいを用いた構造
以下省略

 ここでは地盤の長期許容応力度(簡単に言えば地盤の強さ)に対する基礎形状が明記されています。基準法施行令第38条第4項には構造計算で安全性を確認すれば告示通りの基礎構造でなくても設計可能とあります。
 ここで誤解されていることは、地盤調査して出た地盤の強さにより基礎構造が決められているため明記されている基礎にすれば基礎構造計算は必要なしと思っているところです。
 そして告示後半の各基礎構造の仕様部分にはGLからの立上り高さ、根入れ深さ、立上り幅、べた基礎のベース厚さ、布基礎のフーチング幅、配筋の最低基準などが明記されています。全ての基礎をこの仕様通りにすればやはり構造計算の必要はないと思われています。それは大きな誤解です。
 基礎設計をするにあたり注意点をいくつかお伝えします。
基礎形状は地盤の強さ、建物荷重、建物形状により選択してください。布基礎よりべた基礎が全て良いとは限りません。先ずは建物の荷重バランスを確認してください。例えば、2階建て木造住宅で2階部分が1階の一部分にある場合(総2階建てではない場合)平屋部分と2階建て部分とでは荷重の大きさが違います。もちろん地盤に影響する荷重も違う訳です。よって荷重バランスにより基礎形状を調整して設計をし、地盤に影響する荷重のバランスを良くすることが大切です。

平成12年「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」
(建築物の基礎の構造方法及び構造計算の基準を定める件)一部抜粋
建築基準法に適合した新築住宅における瑕疵担保期間の10年間義務化
【瑕疵担保責任対象部分】
構造耐力上主要な基本構造部分:基礎・壁・柱・梁など
雨水の浸入を防止する部分:屋根・外壁・開口部など
その他省略

平成12年施行の「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」の10年間瑕疵保証義務化の部分を抜粋しました。この法律をうけて様々な瑕疵保証制度があります。その中でも地盤と基礎の瑕疵を保証するいわゆる「地盤瑕疵保証制度」について説明します。
「地盤瑕疵保証制度」の選定にあたりいくつかのポイントに絞ってみました。参考にしてみてください。

(1)免責期間、免責金額はありますか?

→免責期間はある一定期間に瑕疵が発生しても保証しない期間です。地盤に限らず構造部分の瑕疵のほとんどは完成後すぐに発生します。そして瑕疵が発生しても保証金額に免責金額があれば修補費用の100%は出ません。いくらかは自腹になります。

(2)保証内容

→10年間瑕疵保証の賠償資力確保のため、制度本部は保険会社と保険契約を交わしていることがありますがその契約はPL保険を利用していることがあります。PL保険の場合PL法(製造物責任法)による保険のため基本は製造物に限ります。となると地盤保証の地盤は製造物ではありません。どうなるのでしょう?それは保険を利用するためには製造物にする=地盤改良工事をするのです。このような説明で地盤改良をしていれば問題はありません。どちらかと言うと「軟弱地盤で改良しないと沈下の恐れあり」との説明で地盤改良をしているようです。本当に地盤が軟弱で改良必要なのか保険のために必要なのか見極める必要があります。なかにはもともと保険契約をせず制度運営を行っている制度本部もありますので、加入の際には制度の運営・事故発生状況などできるだけ確認したほうが良いでしょう。
地盤瑕疵保証制度の中にはPL保険ではなく10年間の瑕疵保証保険を保険会社と交わしている制度本部もあります。

(3)保証期間

→瑕疵保証期間は10年間が義務化ですがPL保険の場合、期間は1年更新なのです。これは瑕疵保証制度企業と保険会社の契約のため制度を利用している私たち業者にはわからない部分です。問題なく10年間経てば良いのですが、もし仮に利用している業者からの事故が多発して保険を利用した場合、保証料が高くなる・保険会社が瑕疵保証制度企業と更新をしなくなるなどの可能性もあります。瑕疵保証制度企業が残りの年数保証してくれるのならば問題はありませんがそうでなければその瑕疵保証制度は意味がなくなってしまします。

(4)地盤の判定、基礎構造計算は?

→「地盤瑕疵保証制度」の場合地盤調査を行い、地盤改良が必要か判定し、基礎の図面が出てきます。そして地盤改良が必要な場合は地盤改良を行い基礎施工、途中に検査を行い最終的に保証書が発行されます。そこで問題なのは地盤の判定に対して設計者が理解していないことが多いことです。非常に固い地盤なのに「沈下の恐れあり地盤改良必要」とある調査報告書もたくさん見ます。基礎図面も基礎断面が標準図として表示されていて、よく見ると「基礎の設計(構造計算)は各社お願いします」と書いてあるが見落とされていて、基礎断面標準図通りに全ての基礎を施工していることもたくさんあるようです。品確法の基本は建築基準法に適合していることです。基礎が基準法に適合していなければ保証は受けられないことがありますので注意してください。
 
(5)即時沈下の検討はしていますか?

→住宅を建てた場合、地盤が固くても若干ですが早い時期に沈下を起こします。これを即時沈下と言います。即時沈下により傾いて沈下すればこれも不同沈下になります。これを防ぐには即時沈下の検討が必要になります。簡単に言えば建物の荷重をいかにバランス良く地盤に伝えるかを検討することです。建物と基礎、地盤のバランスが悪ければ固い地盤でも不同沈下する危険性があります。即時沈下の検討は非常に重要です。

 最近、地盤改良工事が増えてきたと思いませんか?地盤改良率は平均して80%、多いところでは100%、中には全棟地盤改良が当社の売りでお客様のためなんてところもありました・・・
 木造住宅に限って言えば、数年前まで地盤改良や地盤調査など全く行わないまま施工してきた業者はたくさんあると思います。ではそのときに不同沈下は80%もありましたか?そこまではなくても不同沈下はありましたか?多分そんなにないと思います。
 ではなぜこんなに地盤改良が多いのか、それにはいくつかの理由があるようです。



 安全性を考慮しているため

 建物を同じ場所に同じような規模で建替える場合、既存建物解体後、地盤調査をしたら地盤改良必要との結果が出て、今までの建物は沈下していないのになぜ?と思った経験はないですか?地盤調査により地盤の長期許容応力度(簡単に言えば地盤の強さ)が算出されその結果を基に基礎設計をするわけですが、この地盤の長期許容応力度の算出には安全率が加味されています。このように既存建物は沈下していなくても安全性を考慮した結果、地盤改良が必要になることがあります。これは建替えに限ったことではなく新築の場合でも同様です。



 PL保険の関係

 PL保険を利用した「地盤瑕疵保証制度」の場合、地盤を製造物にする必要があり制度を利用するには必然的に地盤改良をすることになります。



 地盤改良は儲かる

 これはかなり悪質な業者の例です。地盤調査は金額が安いため地盤改良が必要になるようデータを改ざんし、金額の高い地盤改良工事で儲ける業者です。このような業者は避けたいものです。しかし実際に存在していますし「地盤調査だけでは商売にならない。地盤改良をしないと儲からないよ」と悪気なく言っています。こんな業者を見分ける方法としていくつか挙げてみました。

(1) なぜか毎回同じような地盤調査結果が出てくる。どこの敷地を調査してもなぜか表層から深い部分に軟弱層があり、鋼管杭や柱状改良でかなりの工事費がかかる。
(2) なぜか毎回同じ改良工事。どこの敷地を調査してもなぜか同じ改良工事が必要となる。
(3) 地盤調査費用がとても安価。人件費などを考えた場合それほど安価ではできません。価格競争も大切ですが、常識を超えた安さは他で儲けられている可能性が考えられるため注意が必要です。

他にも地盤改良が増えているが要因はあると思いますが、以上のような理由から地盤改良は増えているようです。

 では、地盤調査の結果から地盤改良の有無は誰が判断していますか?地盤調査業者任せにしていませんか。その改良工事は本当に妥当なものか理解していますか。こんな光景を以前見たことがあります。



 隣同士で違う改良?

 同じ分譲地の隣同士の3棟がほぼ同時にそれぞれ違う業者の施工により着工しました。各社地盤調査を行い1棟は地盤改良なし、1棟は表層改良(表層浅い部分に軟弱層あり)、もう1棟は柱状改良(表層より深い部分に軟弱層あり)をしていました。偶然地盤の状況が違ったのかも知れませんがここまで極端に改良工事の方法が違うと、どれが本当なのかと疑ってしまします。


 本当に改良は必要?

 ある敷地で地盤調査の結果、地盤改良必要と業者より言われ困惑したユーザーが相談に来られました。地盤が強いからと購入した土地なのにおかしいと。当社で地盤調査を再度行ったところ岩盤のように固い土地でした。設計業者は地盤調査の業者任せで知らないと責任逃れしていました。

 地盤調査を行う業者は地盤の強さを測定するだけと考えてください(中には実際に建てる建物の重量を算出して基礎設計まで行う業者もあります)。地盤改良の有無を最終的に判断するのは設計者なのです。不運にも不同沈下してもすべてが地盤調査を行う業者の責任とは限りません。設計者の責任が問われることが多いのです。設計者ならば地盤調査結果を見ても意味がわからないとは言っていられません。是非とも地盤調査結果を自分で理解してください。

 最後に地盤調査を行う業者はたくさんありますが調査方法は様々です。住宅の場合特に多いのは、SS(スウェーデン式サウンディング)試験と表面波探査試験です。詳しい解説はしませんが、それぞれ長所短所があります。SSは正確だけど表面波探査試験はダメ!と極端な意見を言う方もいますが、それぞれの特徴を活かし利用することが大切です。

株式会社佐藤住建 常務取締役 佐藤実

 木造建築物で耐力壁は筋違や構造用合板で構成された壁で、建物に作用する地震や風の力(水平方向力)に対して建物が揺れたり倒壊するのを防ぐための壁です。そして耐力壁はバランスよく配置することが大切です。なぜ「バランスよく配置」が必要なのでしょうか。
 図のような建物に地震の力は建物の重心(重さの中心)に作用します。その地震力に対して耐力壁の配置によって決まる剛心(強さの中心)により建物が揺れたり倒壊しないよう抵抗します。重心と剛心が同じ位置にあれば建物の抵抗する力は強く、耐力壁の力を十分に発揮できます。しかし耐力壁の配置により重心と剛心がずれていると建物はねじれて抵抗力は低くなります。この重心と剛心のずれが偏心距離でずれる割合が偏心率となります。(建築基準法では木造住宅の偏心率は0.3以下と定義付けています)



 偏心率の計算方法は複雑なため、告示(第1352号)「木造建築物の軸組の接地」に基づいて梁間方向、桁行方向それぞれの両端1/4部分の存在壁量(実際に配置する耐力壁)と必要壁量を求めその比率(壁量充足率)が0.5以上であることを確認する方法が一般的です。
 耐力壁はバランスの他に使用する部材、接合方法なども注意が必要です。木造在来工法で一般的に耐力壁と言えば筋違を使用していますが、筋違耐力壁の場合、仕口金物の取付けは壁倍率を考え適切な物を使用することが大切です。向きについては建物が水平方向から力を受けた場合どのように抵抗するかを考えて配置する必要があります。そして最も大切なことは筋違を柱と土台、梁、桁など横架材の中にしっかりと取付けることです。先日もある建築現場で図のような筋違の取付けを見ました。これでは筋違の抵抗力は発揮できません。しかし筋違を梁まで伸ばしても立ち過ぎていてはこれもまた筋違の抵抗力は発揮できません。耐力壁は1:3以下のバランスで筋違を取付けてください。



 次に構造用合板など面材による耐力壁についてです。面材耐力壁は筋違のように向きが関係なく水平力に対して面で抵抗します。しかし面材の取付けには注意が必要です。面材耐力壁には大壁造と真壁造があり配置する場所によって適切に使い分けが必要です。大壁造耐力壁は面材を柱、間柱及び土台、梁、桁など横架材に釘とめするものです。真壁造耐力壁は受材タイプと貫タイプがあります。受材タイプは柱、間柱及び土台、梁、桁など横架材の内側に受材を取付けその受材に面材を釘とめします。面材を柱、間柱及び土台、梁、桁など横架材の内側に入れなければいけません。
 実はこの2種類の耐力壁について誤解が多く理解をしないまま面材を取付け「耐力壁」としていることがあります。具体的には、建物外周部は大壁造耐力壁で問題ないのですが、室内面に面材を取付ける場合、床や天井で面材が切れてしまうため大壁造耐力壁としてみることはできません。よって室内側は真壁造耐力壁として施工することになります。
(詳しい施工方法は住宅金融公庫木造住宅工事共通仕様書を参考にしてください)


 2004年10月に発生した新潟県中越地震からまだ1年も経っていない中、各地で地震が頻繁に発生しています。最近では7月23日に東京都足立区で震度5強を観測する強い地震が発生しました。地震の発生頻度を詳しく調べてみると実は、日本各地で毎日のように地震が発生しています。この様に地震の多い国にとって住宅の耐震性は非常に重要になってきます。耐震性については阪神大震災など大きな被害が発生する度に幾度となく取り上げられ建築基準法は改善されてきました。そして新潟県中越地震の被害状況を調べて行く中で様々な発見がありました。


■ホールダウン金物による柱の被害

 木造住宅の場合、筋違や構造用合板による耐力壁が地震などの水平方向の力を負担し建物が倒壊しないようにがんばります。そのとき耐力壁が負担する水平力により耐力壁端部の柱が浮き上がるのを抑えるために設置するのがホールダウン金物です。しかしホールダウン金物による柱の被害がたくさんあったことも事実です。ホールダウン金物のおかげで建物は倒壊しなかったのですが、ホールダウン金物を取付けている柱が割れていて取替えなければいけない状況がありました。建物の倒壊を防いだという目的は達成したのですが、更にもう一歩進化させ柱の被害も抑えられる効果があるとより良いものになると思います。

■軟弱地盤対策の「杭」または「柱状改良」による被害

 新潟県中越地震は大陸の直下で発生した直下型地震です。直下型地震の場合震源近くでは、たて方向に突上げるような揺れが発生します。このたて方向の揺れにより建物が突上げられ柱が折れる被害がありました。柱が折れている建物と折れていない建物を比較してみるといくつかの共通点がありました。柱の折れている建物は地盤に杭が打ち込んであったり、柱状改良をしていました。軟弱地盤対策として用いられたこれらの工法には耐震性アップと唱っているところもあるようです。しかし直下型地震においては予期せぬ二次的被害を招きました。なぜ柱が折れたのかを調査すると、突上げにより跳ね上がった建物が杭や柱状改良の非常に固いものの上に落ちた衝撃による被害と考えられます。

■通柱加工欠損部分での被害

 「軟弱地盤対策の「杭」または「柱状改良」による被害」と共通するのですが、たて方向の突上げにより通柱の加工欠損部分での被害も多く見られました。建築基準法施行令第43条4項には「柱の所要断面積の1/3以上を欠き取る場合においては、その部分を補強しなければならない」とあります。しかし通柱で4方向から床梁を支えている部分での加工による断面欠損は1/3以上になっており補強の有無に関わらず被害がありました。この様な被害を防ぐには柱の断面欠損を少なくするか更なる補強方法を考える必要があります。木造在来工法における仕口加工は部材の乾燥収縮に対応しやすく、堅固に固定するよりもねばりがでます。そこが長所なのですが突上げに対しては短所となってしまいました。

■強すぎる接合金物での被害

 柱と梁に集成材を使用し、接合金物で固定する工法が巷ではたくさんあります。金物の強さを強調しているものもあります。しかし強い金物を使用した建物の被害が大きいことがあります。なぜでしょう?
 建物の構造躯体である柱・梁・接合金物の中で、接合金物だけが飛び抜けて強度が高くても木材である柱や梁がその強度に追いつけず、建物は一気に破壊してしまいます。固いものがほとんど変形せずにポッキリ折れてしまうような「脆性破壊」に近い破壊を起こします。これでは建物の中の人が逃げる前に倒壊することも考えられます。木造の建物には木材の強度に近い接合金物を使用することが大切で、そうすることにより建物はゆっくりと変形し、建物は使えないくらいの被害があっても、人命を守ることができる可能性は高くなります。



■家づくりのお役立情報
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